“青柳対策”カープ左7人打線が沈黙 佐々岡監督「きょうは打線」今季12度目完封負け

5回、1死一・三塁で森下はスクイズをするも失敗する(投手・青柳、捕手・坂本)=撮影・山口登
5回、1死一・三塁でスクイズ失敗。三塁走者の小園がタッチアウトになる
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 「阪神1-0広島」(30日、甲子園球場)

 3位・阪神との3連戦初戦で黒星を喫した。広島・佐々岡真司監督(55)は、青柳攻略のため1番から7番まで左打者を並べる新布陣で挑んだが沈黙。救援陣も打ち崩せずに4安打に終わり、今季12度目となる完封負けだ。阪神とのゲーム差は2・5に広がったが、4年ぶりのAクラスを目指す戦いはまだまだ続く。31日の対戦は負けられない。

 大きな拍手とため息が交錯した。0-0の五回1死一、三塁。打席に森下を迎えた場面で、チームはスクイズを選択した。ハーラートップの12勝を誇る青柳から得点するため、最善の策と決断。それでも、合わせた初球が捕手・坂本の前へ転がった。三本間に挟まれた小園がタッチアウト。本塁は遠かった。

 「投手はよく頑張っていた。きょうは打線でしょう」と佐々岡監督。散発4安打で今季12度目の完封負けを喫した。指揮官は厳しい表情で言葉を紡いだ。

 青柳とは今季初対戦。試合前まで右腕の右打者の被打率が・142なのに対し、左打者は・245だった。チームは右腕攻略へ大胆に打線を組み替えた。

 阪神戦に強いマクブルームをベンチに置き、青柳を得意とする松山を4番で起用。さらに1番・大盛から7番・矢野までズラリと左打者を並べた。

 昨季は一度対戦し、5回4安打3失点でKOしていた。それでもこの日、得点圏に走者を進めたのは五回の一度だけだった。

 「ここ何試合か、ちょっと球自体は荒れていたけど、きょうは力もあった。真っすぐで空振りを取れるというところで防御率1点台。なかなか右(打者)というのは厳しいという判断の中で左を並べた。そういう策を取ったけど、さすがにというところ」と指揮官。無四球だった制球力にも手を焼き、打線は攻撃の糸口をつかみきれなかった。

 3位・阪神との直接対決第1戦を黒星で終え、ゲーム差は2・5に広がった。31日の試合を含め、直接対決は残り6試合ある。それでも、これ以上の差をつけられるわけにはいかない。

 新型コロナウイルスに感染した菊池涼や野間らが復帰し、新型コロナではなかったが、発熱で離脱していた秋山もこの日から再登録された。

 主力組がいない間に代役として出場機会を得た大盛や矢野など、若鯉は短期間で大きな成長カーブを描いた。シーズンの正念場。主力と若手がそれぞれに持てる力を発揮して、白星をつかみ取る。

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