広島・林“ポスト誠也”へ左腕撃ち 覚醒から飛躍へ 課題克服で見据える不動の4番

 フリー打撃で快音を響かせる林(撮影・立川洋一郎)
 フリー打撃で快音を響かせる林(撮影・立川洋一郎)
 走り込んで汗を流す林(撮影・立川洋一郎)
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 広島・林晃汰内野手(21)が24日、同僚の松山と鹿児島で行った自主トレを打ち上げて、マツダスタジアムの合同自主トレに参加。昨季は0本塁打に終わった対左投手の攻略に向けて、取り組んできたことを明かした。“左腕打ち”での本塁打増の先には、鈴木誠が抜けた4番の座を見据えた。

 室内練習場で行ったフリー打撃。林は力強いスイングで快音を響かせた。

 昨季5月29日・ロッテ戦(ZOZO)で美馬からプロ3年目で初本塁打を記録。そこから10本塁打と一気に覚醒した。今オフはさらなる飛躍を求めて、大先輩の松山に弟子入りし、追い込んできた。テーマに掲げたのは対左投手の打撃だった。

 「左投手を打つためにやってきました。それが一番かなと思います。長打率が落ちる。打率もそうですけど。左投手でも、もっと長打を増やしていけたらと思います」

 右投手に対しては打率・280だが、対左投手となると・237まで落ちる。何より、持ち味である本塁打が0本に終わった。この課題を克服できれば、本塁打の大幅増が期待できるというわけだ。

 本人の中で、左投手に対して苦手意識はないという。ただ、右投手との対戦時とは違い、左投手との対戦では構えた際に右肩が入り過ぎる“悪癖”が出ていた。左右どちらと対しても変わらずに打てるように、そこを見直してみた。

 「右と左であまり大きく変えずにいきたいなと思っていたので、どうやったら大きく変わらないでいけるかというのを考えていました」

 試行錯誤の先には、鈴木誠が抜けたあとの4番を見据える。「目指さないといけないタイプだと思いますし、しっかり目標を高く持って、やっていきたいです」。昨季、4番としては4試合に先発出場し、17打数2安打の打率・118、1打点の成績だった。狙うは不動の主砲の座だ。

 「しっかりレギュラーに定着できるようにして、(鈴木誠は)ずっと目標にしている選手なので近づけたらいいかなと思います」

 刺激もある。ドラフト1位・黒原(関学大)は智弁和歌山の1年上。「すごく尊敬してる先輩です」と明かす。甲子園を目指し、ともに汗を流した仲。再び同じグラウンドで戦えることを喜んだ。

 チームとして今キャンプの最大のテーマは“ポスト鈴木誠”の発掘。4年目のスラッガーがその答えを持っているかもしれない。

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