広島・野村 3度目の1軍合流、今度こそ初星つかむ 「できることを全力で」
広島の野村祐輔投手(31)が31日、マツダスタジアムでの投手指名練習に参加した。1カ月ぶりの1軍合流で、2日・日本ハム戦での先発が濃厚だ。今季はいまだに勝ち星がない。白星をつかみローテ定着を目指すとともに、チームに勇気を与える。
野村はハツラツと体を動かした。軽快にダッシュし、ブルペンでは約40球、力強い球を投げ込んだ。「チャンスをもらったので、自分のできることを全力でやっていきたい」。強い思いを胸にマウンドに向かう。
今季はここまで5試合で0勝3敗、防御率5・64。結果を残せず開幕から2度出場選手登録を抹消された。2軍では球質向上をテーマに取り組み、これまで以上に1球にこだわった。手応えを感じての1軍昇格だ。
2年前に投げた日本ハム戦には苦い記憶がある。自己最短の1回5失点でKOされた。「相手がどこであろうと、回の先頭だったり、初球の入りだったりをしっかりとやっていきたい」。リベンジを期す登板でも平常心を強調。自分の球を信じて投げ込むだけだ。
この日のブルペン投球を見た永川投手コーチは「本人にも僕なりの意見を伝えている。元々際どいところから入っていくスタイル。もう少し大胆にいって良いのではないかと思う。去年より自信を持って良い球を投げている」と、思い切った攻め方も初勝利につながると説いた。
先発陣の台所事情は苦しい。右腕の活躍がチームを救うことになる。「勝ちへ導ける投球ができたら良い」。勇気を与えて上昇気流に乗せる。