安仁屋氏 広島・玉村の初登板初黒星より内容に「大したもの」将来性を力説
「広島3-5DeNA」(29日、マツダスタジアム)
プロ初登板初先発した広島の玉村昇悟投手(20)は5回5失点で降板した。初の1軍マウンドでホロ苦デビューとなったが、デイリースポーツ評論家の安仁屋宗八氏は次回の1軍登板に大きな期待を寄せた。
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将来が楽しみだと感じたデビュー戦だった。玉村だ。5回5安打5失点(自責点4)で初黒星。オースティンとソトに本塁打を許しプロの洗礼を浴びた。それでも球の強さに加え、制球力の良さを示した登板だった。
直球は140キロ中盤。それくらいの球威にも関わらず、打者を押す場面があった。左手の使い方が独特な投げ方ながら、リリースの瞬間のリストが力強い。球にスピードガン以上の強さがあるのは、それが要因だ。
物おじせず投げ込んでいたようにも感じた。制球力に不安がないからだろう。四回、佐野のバットを折り一ゴロに仕留めたのは内角への速球だった。それ以外にも左右に関係なく、打者の懐にきっちり投げ込めていた。まだ2年目の20歳。大したものだ。
課題を挙げるとすれば縦の変化球だ。チェンジアップの精度がもっと向上すれば、カーブと合わせてもっと緩急を使った投球ができるようになる。この日の反省を生かし、次回のマウンドに上がる姿を早く見てみたい。