広島・中村奨 野村克也さん一周忌に誓い「1軍で戦力に」

 「広島春季キャンプ」(11日、沖縄)

 広島の中村奨成捕手(21)が、野村克也氏が84歳で死去してからちょうど1年を迎えた11日、決意を新たにした。ルーキーイヤーの18年に対談し、プロとしての心構えを教わった若き司令塔。感謝を胸に刻みながら天国にいる恩師へ活躍を届けることを誓った。

 感謝の気持ちを胸に今の思いを言葉に込めた。野村氏の一周忌となったこの日、中村奨は「早く天国の野村さんに活躍した姿を見せてあげたい。喜んでもらえるようにいいプレーを見せたいです」と恩返しを誓った。

 野村氏とは18年のルーキーイヤーに春季キャンプ中に行われたテレビ番組で対談した。その際に「若手はレギュラー選手よりも倍は練習しないといけない」、「親孝行しなさい」など叱咤(しった)激励され、プロとしての心構えを教わった。

 厳しい言葉を掛けられた一方、ともに母子家庭で育ち、高卒入団の捕手という共通点もあった。同じ環境で育ったからこそ、より愛情が湧いたのかもしれない。入団決定後には野村氏から花束が贈られるなど、大きな期待を寄せられていた。

 今でも恩師から教わったことは胸に刻んでいる。プロとしての姿勢だけでなく、捕球技術についての助言をもらった。「キャッチングもそうですが、投手との信頼関係が大事なんだよということを教わったことは覚えています」。名捕手からのアドバイスをプレーに生かしている。

 今後は野村さんの著書を積極的に読む意向を示し、“野村イズム”継承を掲げた。1冊は読んだという若き司令塔は「もう一回読み直そうと思っている。(他の本も)一通り読みたい」と吸収していく構えを見せた。

 沖縄市は大雨と暴風に襲われ、予定されていた紅白戦は中止となった。室内で打撃練習を行った中村奨は「とにかく技術をアップしたい」と力を込めた。

 昨季は自身初の1軍キャンプスタートとなったが、途中で2軍降格となった。「いろんな経験をさせてもらったが、悔しさも味わった。それを忘れずにやっていきたい」と1軍完走を目標に掲げた。

 「飛躍の年にしたい。もう4年目。そろそろ1軍で戦力になりたい」。1軍の舞台で赤いマスクをかぶった姿を天国から心待ちにしている球界の大先輩へ今年こそ活躍を届ける。

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