広島ケムナの誓い…開幕からセットアッパー 反省と成功教訓に1年間フル回転

 広島のケムナ誠投手(25)が、心身ともに「失敗から学ぶ」姿勢でオフ期間を過ごすことに意気込んだ。自己最多の41試合に登板した今季だが、昨オフは2週間のノースロー調整が響き、キャンプで遅れを取った。また、2イニングで7失点した8月1日の巨人戦(東京ドーム)の映像を見返して教訓としている右腕。今季の反省を総ざらいし、来季は開幕からセットアッパーを担っていく。

 ブレークを果たしたからこそ、ケムナはかぶとの緒を締めた。自己最多となる41試合に登板し、プロ初勝利もプロ初ホールドもマークした2020年シーズン。居場所を求め、自身と対話を重ねていたこれまでのオフとは少し意味合いが違う。飛躍した一年を冷静に振り返り、反省点を洗い出している。

 昨オフは「2週間くらいボールを触らなかったんです。それが失敗だったかな」とノースロー調整の期間を設けたことを反省し「今年はとにかく、肩を休めずに投げ続けて」と継続的に白球を握っていく方針を示した。

 昨年はノースロー期間が明けてから、体を大きく使って投げることに時間を要した。「遠投もしたけど、間に合わずという感じで。不安が的中してスピードも出ないし、自分に求められている真っ直ぐを投げ切れていなかった」。今年の春季キャンプでは第3クール終了後に2軍落ち。今年はその苦い経験を糧に調整を重ねていく。

 成功からも学んでいく。7月5日に1軍登録されて以降、シーズン終盤に勝ちパターンを担うなどフル回転。終盤はセットアッパーとして躍動した。その中で「最終的にちょっとバテ始めた。回復力がまだ足りない」と実感したことから「インターバルの走り込みをしようと思っている」と意気込んだ。短い距離を走り込む本数を増やし、インターバル系のメニューで心肺機能を高める。

 肉体面のみならず、精神的にも反省を続ける。8月1日、敵地での巨人戦。3番手で五回から登板して1点を失うと、回をまたいだ六回は岡本に満塁弾を浴びるなど、打者11人の猛攻で2回を投げ7失点した。「2度とああいう経験をしたくないと思えた。あの試合は、ちょくちょく見るようにしていますね。見返して肝に銘じている」。苦汁を飲まされたマウンドを教訓にしていく。

 さらなる期待を背負って迎える来季。セットアッパーの座をつかむ気持ちは「もちろんあります」と鼻息を荒くした。心身を充実させ、戦闘モードを整えていく。

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