広島1軍沖縄でフルキャンプ コロナのリスク徹底回避「対応変えるかも」

 広島は7日、2021年の春季キャンプ日程を発表した。来年2月1日から3月1日までの全期間、1軍は沖縄県沖縄市、2軍は宮崎県日南市を拠点にすることが決定。新型コロナウイルス感染予防を目的に、球団初の“1軍沖縄フルキャンプ”が実施されることになった。例年は日南から2月中旬に沖縄へ拠点を移してきた1軍本隊。異例の措置が取られる中、V奪回を目指すシーズンへ準備を進める。

 覇権奪回を狙うチームが、新たな形式で来季のスタートを切ることになった。2月1日のキャンプインから打ち上げとなる3月1日まで、1軍は沖縄市、2軍は宮崎県日南市をそれぞれ拠点にし、期間中の移動はなくなった。

 例年、チームは日南でキャンプインを迎え、2月中旬から沖縄市に移動して2次キャンプを行ってきた。しかし、新型コロナウイルスが再び猛威を振るっている状況。社会情勢を踏まえて、球団は万全の対策を取るために“1軍沖縄フルキャンプ”を初めて敢行することを決めた。

 鈴木球団本部長は「例年の日南のような感じになると、収拾がつかない。(観客が)たくさん来たらすごく密集する」と指摘。施設面を考えても、ファン同士が密になってしまう恐れがあることを強調した。さらにチーム宿舎が限られていることも要因だ。

 また、2次キャンプに向けて拠点を沖縄へ移す場合には大人数での移動も伴うため、そのリスクも回避。天福球場が完成した翌年の1963年から、チームは日南春季キャンプを実施してきた。長い球団の歴史を考えても、1軍本隊が一度も日南を訪れずにシーズンに入ることは、史上初の試みだ。

 キャンプ休日は1、2軍ともに2月5、10、15、19、24日で練習試合は通常通り開催予定。期間中に1、2軍間で選手の入れ替えは行うが、その場合も感染予防に努める。同本部長は「そのタイミングで、どこかで抗原定量検査でもできれば」と検査実施の可能性を示唆した。

 沖縄の感染状況を見ながら、チーム全員の安全を確保する方針に加え、キャンプ地での外出も控えるように呼びかける。ただ来年2月の感染拡大状況がどうなっているかは不透明な部分もあり、「沖縄と日南の状況によっては、対応を変えるかも分からない」とその都度、最善の選択をしていく考えだ。

 冬場の感染拡大で、依然として予断を許さないコロナ禍のプロ野球。チームとして最大限の努力と配慮を重ねながら、V奪回を目指す新たな戦いに備えていく。

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