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広島・石原慶「携わってきた人たち全てに感謝」 引退試合で三者凡退好リード

 「広島0-2阪神」(7日、マツダスタジアム)

 広島・石原慶幸捕手(41)が7日、本拠地マツダスタジアムで行われた阪神戦で引退試合とセレモニーに臨んだ。八回からマスクをかぶり、三者凡退の好リード。その裏の打席では同学年の阪神・能見と対戦。右飛に倒れたが、球場全体から拍手が送られた。球団捕手最多の1620試合出場を誇るベテランは「全ての方に感謝」と、笑顔で19年間の現役生活に別れを告げた。

 数え切れないほど足を踏み入れた球場での時間を心に刻んだ。マウンドへ歩いた石原慶。寂しさはある。それでもすがすがしい表情で大好きな仲間の手に身を任せ、8度宙を舞った。

 温かな拍手が球場全体を包み込む。「やっぱり、きょうでみんなとこうやって野球ができるのが最後なので。かみしめながら過ごしていましたね」。伝え切れないほどの感謝を胸に、現役生活を終えた。

 普段通りにベンチを飛び出したのは八回の守備からだ。大歓声を浴び、慣れ親しんだ本拠地の定位置に座った。マスク越しの目は少し潤んでいるように映った。それでもスタンスは貫く。「ピッチャーのいいところを引き出せるように」と最後まで女房役であり続けた。相手の上位打線を三者凡退に斬るリードで、役目を果たした。

 その裏の打席前には一気に雨脚が強くなった。ヘルメットを脱いで同学年の能見に会釈し、初球は内角にズバッと143キロ直球。うれしかった。結果は5球目を右飛でも「本当にいい思い出で、いい最終打席になった」と降りしきる雨の中、しのぎを削った相手とのオール直球の真剣勝負は格別で、その時間を楽しんだ。

 泥んこになるまで、宮崎県日南市の天福球場で練習に明け暮れた若手時代。1学年下の東出2軍監督代行は「いつもコーチに捕まって、真っ暗になってから練習を引き揚げていた。それに耐えている人。まさに“たたき上げの人”だったと思う」と忍耐強さと積み上げた努力の量を振り返る。

 引退セレモニーでの最後のスピーチは一度も言葉に詰まることなく、思いを伝えた。「携わってきた人たち全てに感謝を伝えたいと思って、あいさつしました」。低迷期に正捕手として苦しんだ過去は、リーグ3連覇という最高の形で報われた。

 「後悔は絶対あるのはあるけど、悔いというのはないですし、その中でみんなと一緒に優勝できたこと、みんなと一緒に野球ができたことに感謝して」

 最後はグラウンドを一周し、声援に応えた。王座奪還は後輩たちに託す。「悔しい思いを去年、今年として、それを糧にしてどんな感じになっていくのかというのは、僕も楽しみにしたい」。誰からも愛され、慕われたカープ一筋の19年間。幸せいっぱいの笑顔で大好きな赤いユニホームを脱いだ。

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