緒方監督、辞任 Bクラス「就任5年」で区切り 後任は9日までに決定

 広島・緒方孝市監督(50)が1日、今季限りでの辞任を表明し、マツダスタジアムで記者会見を開いた。昨季は球団史上初のリーグ3連覇に導いたが今季はBクラス転落。「就任5年」を一区切りにユニホームを脱ぐ決断をした。新監督は9日から始まる秋季練習までに決める方向だ。

 午後1時30分、緒方監督はスッキリとした顔つきで、会見場に姿を見せた。地元局アナウンサーが質問を準備していたものの、本人の強い要望で質疑応答なし。3分20秒、異例の一人語りを始めた。

 「今シーズンをもって、ユニホームを脱ぐことになりました。先ほど松田オーナーの方にシーズンの報告と自分の意思を伝え、了承していただきました」

 今季はV逸が決定的となった9月に鈴木本部長へ辞任の意向を伝えた。監督就任以来、「1年勝負」の決意で戦ってきたが、今季最終戦の9月27日・中日戦(マツダ)に敗れ、自力CS進出も消滅。「期待に応えることができず、監督としての責任。申し訳ない気持ちでいっぱいです」とファンへ謝罪した。

 鯉将としての宿命を受け入れ、若手を積極起用した。今季はルーキー小園、高卒2年目の遠藤らに加えて、モンティージャ、サンタナらカープアカデミー出身のドミニカンも抜てき。苦しい1年に耐えながらも、「若い選手をいかに育てながら試合に勝っていくか」という信念は貫いた。

 球団首脳もこうした姿勢を評価してきた。かねて激励を続けてきた松田オーナーは「肩の力が抜けることがあれば良かった。真正面からやる子だから」とねぎらうと、鈴木本部長も「感謝だよ。戦力から見れば、よくやったと思う。主力が故障で抜けたり、やりくりの中で優勝争いをして(首位に)1ゲームまで一時迫ったからね」と優しくうなずいた。

 重圧から解放された緒方監督は「貴重な時間を過ごさせてもらいました」。今後はしばらく野球から離れるという。球団にポストを準備していた鈴木本部長も「リフレッシュしたいみたいだからね」と理解を示している。

 チームはリーグ3連覇をピークに、過渡期に差し掛かっている。「下地は作ってくれているからうまく引き継いである程度結果出せるようにしないといけない」と鈴木本部長。新監督は秋季練習が始まる9日までに決める方向だ。カープの伝統を継ぎ、常勝軍団の道を再び歩み出す。

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