大瀬良でカープ月間最多タイ18勝 対ヤクルト球団新の11連勝

 「ヤクルト3-5広島」(29日、神宮球場)

 広島・大瀬良大地投手(27)が7回3失点でハーラートップタイ5勝目を挙げた。これでヤクルト戦はデビューから11連勝。球団新となるデビューからの同一カード連勝記録を樹立した。チームは1996年以来23年ぶりとなる両リーグ一番乗りの30勝に到達し、球団月間最多記録タイの18勝をマーク。8カード連続の勝ち越しで、貯金は今季最多11となった。

 試合後、雨上がりの神宮球場に、大瀬良の笑顔が輝いた。粘りの投球でハーラートップタイの5勝目。ヤクルト戦はデビューから23戦無敗11連勝だ。球団新記録を樹立したが、右腕は開口一番で仲間への感謝を口にした。

 「たくさん打たれてしまった試合でも味方が打ってくれて、逆転勝ちした試合もある。チームで伸ばした記録だと思う。みんなに感謝したいと思います」

 ツバメキラーも立ち上がりは苦しんだ。2点リードの初回、1死二、三塁から4番村上に3ランを被弾。「やってはいけない形で点を取られた」。若き主砲の一発で試合をひっくり返されたが、大瀬良は慌てなかった。尻上がりに状態を上げ、二回以降はゼロを並べ続けた。

 痛快な逆転劇も自らバットで呼び込んだ。1点を追う五回、高橋のカットボールに食らいついて左前へ。今季4本目の安打でチャンスメークすると、29分間の中断後に試合の流れが一変した。4番鈴木の同点打、5番西川の勝ち越し打が飛び出し、一気に試合がひっくり返った。

 前祝いの白星をプレゼントした。30日に広島市内のカープロードに「津田恒美記念館」がオープンする。ニュースで知ったという大瀬良は「機会があれば行ってみたいというか、行くべきだと思う」と決意を新たにした。炎のストッパーと呼ばれ、背番号14の先輩である津田氏は大瀬良にとって特別な存在だ。

 例年、開幕前、7月20日の命日、シーズン終了後は必ず「頑張ります」と手を合わせて祈りを捧げる。「同じ14番を背負わせてもらっている。受け継いでいきたい」。弱気は最大の敵-。この夜も白球に魂を込めていた。

 三塁走者として迎えた中断中もキャッチボールで体を温めて、最善の準備を尽くした。「ちょっと長かったので、とりあえず冷やさないように気をつけました」。終わってみれば7回5安打3失点の熱投だ。緒方監督からも「中断を挟む中、無四球で七回まで投げきってくれた」とたたえられた。

 これでチームは1996年以来の両リーグ最速で30勝到達。1994年8月以来の月間最多18勝にも並んだ。「チーム状態もすごくいい。これからもどんどん勝っていきたい」と大瀬良。エースが再進撃を支えていく。

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