ジョンソンお待たせ 初の中4日も粘投5回1失点「やっと」1勝
「広島7-4DeNA」(21日、マツダスタジアム)
この男抜きで、広島の4連覇はない。クリス・ジョンソン投手(34)が今季4度目の先発で初めて勝利を手にした。過去3戦2敗、防御率9・82と苦しんだが、初の中4日となったこの日はピンチもありながら5回1失点と試合をつくり、チームの4連勝をアシスト。左のエースの復肩は、巻き返しの大きな力となる。
ベストピッチではないかも知れない。が、我慢して我慢して、アウトを一つずつ積み重ねていった。誰もが待ち望んだ、ジョンソンの勝利。
それは野手陣も同様だろう。相手先発・国吉の不調もあったが、とにかく1点でも多く、悩める左腕を援護しようと初回、いきなり4点。二回にも2点。
「ブルペンから気合が入っていた」(佐々岡投手コーチ)という、この試合に懸ける思いに加えての、大きな援護だ。チームメートのありがたみを胸一杯に感じながら、ジョンソンはマウンドに立ち続けた。
三回には1死一塁から神里に粘りに粘られ、結果は三振も12球を要した。そこからソト、ロペスの連打で1失点。その後2死満塁と、1本出れば試合が分からなくなる局面を迎えた。
が、前の打席で右前打されていた巧打者・宮崎を三ゴロに打ち取る粘り腰。四回には無死から四死球で一、二塁とまたもピンチが続いたが、後続を丁寧に打ち取った。
中4日ということもあり「ちょっと体力を失った」という三、四回を、それでも踏ん張れたのは、自身の工夫もある。
「練習前にビデオを見て、モーションのチェックとか細かい修正を施した。(中4日の)短い登板間隔で、やれることをやった」と、“必勝”の気持ちで臨み、結果を出した。
「やっと」とかみ締めたジョンソン。「本人に勝ちがついたのはよかった」とは緒方監督。大逆襲に欠かせない戦力が、真価を発揮し始めた。