カープ あわやノーノー零封負けも…たかが一敗 20日の豪雨後初のマツダで出直し

 「中日5-0広島」(18日、ナゴヤドーム)

 広島の選手会長・会沢翼捕手(30)が中日・ガルシアのノーヒットノーランを阻止した。4点を追う八回、無死走者なしから執念で右前打を放った。だが打線は沈黙し、天敵左腕に3戦3敗。今季最少1安打で今季5度目の完封負けを喫した。20日からは西日本豪雨の被害を受けた広島で試合が再開される。復興を目指す中、赤ヘルナインが地元のファンの前で勇姿を見せる。

 ふらりと上がった打球が右前に落ちると、ナゴヤドームに悲鳴と歓声が交錯した。4点を先制された直後の八回だ。先頭の選手会長会沢が意地を見せた。ガルシアの内角146キロに食らいつき、チーム初安打を記録した。

 「とにかく、塁に出ることだけを考えていた。(ガルシアは)全部の球種で勝負できていた。なかなか難しかった」。2004年10月4日・阪神戦で井川慶に喫して以来、14年ぶり10度目となるノーヒットノーランを土壇場で免れたが「チームが負けたからね」と悔しそうに唇をかんだ。

 またしても、天敵の前に打線が沈黙した。リーグ1位のチーム総得点を誇るが、不思議とガルシアを打ち崩せない。初回は2四球と失策で2死満塁と攻めたが、打撃好調の野間が一ゴロ。その後はゼロ行進が続き、ナゴヤドームは異様なムードに包まれた。

 八回は会沢のチーム初安打の後、代打新井で勝負に出たが、まさかの遊ゴロ併殺で好機を広げられず。これでガルシアに対して3戦3敗となった。迎打撃コーチは「思ったよりスライダー、ツーシームの変化が大きく、右打者の見極めが難しかった」と説明。東出打撃コーチは渋い顔で、「次は考えないといけない。外さないといけない選手も出てくる」とリベンジを誓った。

 今季5度目の完封負けで連勝は2でストップ。それでも鬼門ナゴヤドームで2勝1敗と後半戦を好発進した。19日の移動日を挟んで20日からはいよいよマツダスタジアムで試合が再開される。西日本豪雨の影響で9日からの阪神3連戦は中止となっており、本拠地では4日・ヤクルト戦以来16日ぶりとなる。

 この3連戦では連日選手会による募金活動が行われ、選手がファンへ呼びかけた。最大の被害を受けた地元・広島は復興、復旧を目指し、前を向き始めている。緒方監督は「地元でまた1試合1試合戦っていく」と約束。会沢も「何とか勝ちたいと思います」と力を込めた。広島に元気と勇気を-。ナインが一丸となって、地元のファンへ白星を届ける。

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