中村祐で広島堅首4連勝! 今季初昇格即ツバメ斬り!7回1失点先制V撃も

 「広島3-2ヤクルト」(18日、マツダスタジアム)

 鯉投手陣に救世主が現れた。今季初めて出場選手登録された中村祐太投手(22)が7回2安打1失点と好投し、今季初登板初先発で初勝利を手にした。失点は五回、広岡のソロ本塁打のみ。バットでも三回に先制点となる中前適時打を放つ活躍を見せた。開幕ローテから薮田らが外れる非常事態の中、今季最多となる3万1473人の大観衆の視線を22歳が独り占めした。

 最後の力を振り絞った。七回2死1塁。中村祐は、こん身の137キロ直球で広岡を遊飛に打ち取った。五回に左越えソロを浴びた相手にリベンジ成功。先発の責任を最大限果たす118球だ。7回2安打1失点。「悔しい思いをした。何とか結果を出そうと思っていた」。今季、初登板初先発を白星で飾り最高のスタートを切った。

 本拠地のマウンドで輝いた。初回を3者連続三振発進すると四回まで無安打。球速は130キロ台後半ながら切れのある直球とスライダーを軸にヤクルト打線を手玉にとった。中盤以降はフォークの割合を増やし、さらに的を絞らせない。「ストライク先行で投げられたのが良かったと思う」。制球に狂いはなく狙い通りの投球だった。

 「2、3巡目を抑えていかないと勝てない」。5勝した昨季を終えて見えた課題だ。昨秋キャンプのブルペンから常に意識するのは試合での自分。どうすれば打者を抑えられるかに重点を置き、投げ込んだ。回が進んでも打ち気をそらし、一つ一つアウトを重ねる。成長した姿をマウンドで見せつけた。

 2月21日、ロッテとの練習試合で打球が右胸を直撃し緊急降板。沖縄市内の病院で検査を受け「右側胸部打撲」と診断された。だが広島市内で再検査すると、わずかながら骨にひびが入っていた。復帰ペースは一端、落ちた。それでも焦る気持ちを抑え、体が前に突っ込まないようにフォームを修正するなど着実に前へ進んできた。 

 先発ローテは野村、ジョンソン、大瀬良、岡田の4人が軸。残り2枠は暫定的な状況が続く。「次も投げてもらう」と畝投手コーチ。三回には決勝打となる中前適時打。この日の活躍が、ローテ定着へ第一歩になった。

 「続けていかないと意味はない。満足せず、向上心を持ってやっていきたい」と中村祐は前を見据えた。遅れてきた背番号「67」が勢いをつけ、今季2度目の4連勝を手繰り寄せた。「素晴らしい投球だった。若い人たちはチャンス。アピールして自分の居場所をつかんでほしい」。緒方監督の言葉が、チームの思いだ。

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