誠也開幕戦出る!守備&走塁「まだ20%」も3・30には100%じゃ

 広島・鈴木誠也外野手(23)が9日、マツダスタジアムで自主トレを公開し、開幕戦出場を目標に定めた。昨年8月23日のDeNA戦で右足首を骨折。完治を最優先し、ソフトバンク・内川との合同自主トレも不参加を決めた。開幕までに100%に仕上げ、リーグ3連覇と日本一を目指す。

 気温6度。時折、粉雪が舞ったマツダスタジアムで、鈴木は慎重に動いた。ジョギングで体を温め、キャッチボールの距離は約60メートルまで広がった。だが、ジャンプは控え、患部の状態を確認するように汗を流した。

 「まだ、あのぐらいしか投げられない。寒いし、これから暖かくなって、状態を上げられたらいい。1月中に筋力のバランスを戻せたら、痛みも違和感も取れていくと思います」

 昨年8月に右足首を骨折してから、約5カ月が経過した。バットは「MAX」で振れるまで回復したが、守備、走塁に関しては「まだ20%ぐらい」と話す。まずは完治が最優先。ソフトバンク・内川との合同自主トレも不参加を決めた。

 「今は技術的なことを言っていられる場合じゃない。行きたかったけど、我慢してリハビリをやろうと思う。また来年以降、参加させていただきたいです」

 見据えるのは開幕戦出場。懸命にリハビリを続ける中、ファンの励ましの声を何度も聞いた。「今年はもういいです…。休んで家でずっと寝ようと思います」。テレビの代表インタビューでは“誠也節”で笑わせる場面もあったが、本音はこうだ。

 「開幕までにしっかり上げられたらいい。ファンの皆さんも待ってくれているので、しっかり戻せたら。期待は裏切りたくはない。今は焦らずと、自分に言い聞かせています」

 プロ初の全試合出場もあえて意識しない。一昨年は春季キャンプ終盤に右太もも裏を痛め、開幕スタメンを逃した。昨年もシーズン終盤に故障離脱。「143試合出られたらいいけど、そのことにとらわれたら、うまくいきそうな気がしない。やることをやって、結果的に143試合出たとなればいいと思う」と自然体で臨む。

 24歳を迎える今年は年男。リーグ3連覇と日本一を目標に掲げ、「普通にやっていればいいことがあると思います」と笑った。照準は3月30日・中日との開幕戦。元気な姿で鯉党の前に帰ってくる。

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