パ・リーグ前後期制最後のプレーオフは? 初の日本一にも【プロ野球記録企画】

 デイリースポーツの記録担当がプロ野球のさまざまな記録をひもとく新企画「記録の向こう側」(随時掲載)がスタート。今回は「パ・リーグ前後期制最後のプレーオフ」を取り上げる。

  ◇  ◇

 82年のプレーオフは、埼玉移転4年目にして前期優勝を飾った西武と、勝ちっぱなしで後期を制した日本ハムの対戦となった。

 この年から西武を率いた広岡達朗監督の持ち味は、徹底して選手を指導する「管理野球」。玄米や野菜を積極的に取るよう、食生活にまで口を出した。これに対し、日本ハムの大沢啓二監督は「野球選手が菜っ葉食って、力が出るか!」と口撃するなど、場外戦も盛り上がった。

 第1戦で日本ハムは、この年20勝を挙げながら右手小指の骨折が伝えられた工藤幹夫を先発に立てた。無失点の好投を見せ、七回途中に江夏豊にバトンを渡した。

 プレーオフ開始前に、西武は「江夏は守備に難がある」と見極め、入念にバント練習を行っていた。マウンドに上がった江夏に対し、右へ左へと各打者が徹底したバント攻撃を敢行。ゴロに対応できず右往左往する江夏は投球まで崩し、西武に大量6点を許し敗れた。

 これで勢いに乗った西武は、3勝1敗でプレーオフを制し、西武球団発足後初の優勝を成し遂げた。余勢を駆って臨んだ日本シリーズでも、中日を下し初の日本一に。1シーズン制に戻った83年も独走でパ・リーグ優勝を飾ったレオ軍団は、ここから黄金時代を築いてゆく。一方の日本ハムは長らく低迷を続ける。パ・リーグ優勝は、北海道移転後の06年まで持ち越された。球界の勢力図を変化させた、重要な分水嶺(れい)といえるプレーオフだった。

 答え 1982年 西武-日本ハム

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