横浜 県内無敵39連勝で夏切符 今秋ドラフト上位候補、織田涙の完投「幸せな時間だった」左足負傷も魂の130球
「高校野球神奈川大会・決勝、横浜11-1桐光学園」(26日、横浜スタジアム)
神奈川大会決勝は横浜が桐光学園に大勝し、2年連続22度目の甲子園切符を手にした。4季連続は県勢初。今秋ドラフト上位候補のエース・織田翔希投手(3年)は最速157キロを計測するなど1失点完投。チームは県内公式戦39連勝で県大会6季連続Vとした。兵庫大会は阪神・近本光司外野手の母校、社が小倉臣斗外野手(3年)の逆転2ランで3年ぶり3度目、埼玉大会は花咲徳栄が2年ぶり9度目、千葉大会では拓大紅陵が今春の選抜大会4強の専大松戸を破り、24年ぶり6度目の代表となった。
両手を高く突き上げて天を仰ぎ、織田は思わず涙をこぼした。マウンド上に集まるナインと抱き合い感極まる。「本当に言葉じゃ表せないくらい幸せな時間だった。まずはこの目標に向かってやってきたのですごくうれしかった」。魂を込めた130球だった。
六回に2連打と併殺の間に1失点したが、緩急を使い冷静に腕を振った。それでも11-1で迎えた九回は感情があふれた。2死から自己最速タイの157キロを連発して真っ向勝負。一塁内野安打の走者を出したが、最後は二ゴロで押さえ込み、思いを吐き出した。
「神奈川県で2年半やってきて、本当に今日で最後だなと。感謝の思いです」。今大会初戦は打撃直撃で降板し、準決勝は右足がつるアクシデントもあったが、そのたびにチーム一丸で戦った。この日も九回にベースカバーの際に負傷し、試合後は左足を引きずったが、軽傷と説明した。
準決勝から中1日。右足の状態を考慮し、甲子園を見据え登板回避の選択もあったが、志願の完投に村田浩明監督(40)は応えた。「織田が『行きたい』と。『いけるところまで行くぞ』と起用した」と明かした。
ネット裏には日米8球団のスカウトが集結。広島・高山スカウトは「今日はリラックスして投げている。(引き出しが)見えたね」と新たな一面を評価した。
織田自身は昨春センバツ、24年の明治神宮大会、24年秋と今春の関東大会を制覇したが、夏の日本一はまだだ。今春のセンバツは1回戦で敗れただけに「喜ぶのは今日までで、明日から夏の甲子園に向けて万全な状態で臨んで、全国制覇という目標に向かって全勝で頑張りたい」と表情を引き締めた。王者・横浜の夏が新たに始まる。
