菰田の声かけから逆転 山梨学院のプロ注目二刀流は欠場も勝利に「自分が出ている時より少しうれしい」 円陣で「焦る必要ない。全員でつないで」と仲間に 試合前はノックの補助役
「選抜高校野球・2回戦、山梨学院3-1大垣日大」(26日、甲子園球場)
山梨学院が逆転で接戦を制し、昨夏に続き2季連続の8強進出を決めた。
22日の1回戦・長崎日大戦で左手首付近を骨折したプロ注目の二刀流・菰田陽生投手(3年)は欠場し、ベンチから大声を出し続けて仲間を鼓舞した。試合後は笑顔で校歌を斉唱した。
打線は1点を追う六回、四球と安打で無死一、三塁の好機をつくると、3番・金子の中前適時打で同点。七回に3安打を集中し、石井の中前2点打で勝ち越した。投げても2戦連続先発の2年生左腕の渡部瑛太投手が初回の失点以降は相手打線を抑え込んだ。
試合後、菰田は「試合に出られないので、キャプテンとしてチームへの声かけを心がけた。苦しい状況で石井がやってくれた。さすが石井だと思った」と笑顔を浮かべた。五回終了後、吉田健人部長から円陣で何か話すように言われ「落ち着いて全然あせる必要はない。一個ずつというか、つないでやっていこう」と仲間に声をかけた。同点に追いついた後も「1点入ったから。同点になったから気持ちも楽になったし本当に全員でつないでチャンスつくって」と声をかけ、勝ち越しに成功した。
菰田は1回戦に「2番・一塁」で出場。初回の第1打席で甲子園1号ソロを放ったが、五回の一塁守備で送球を受けた際に打者走者と接触。左手首付近を痛め、六回の守備から退いた。
その後、23日に大会本部が菰田の負傷について「左手首付近の骨折」と発表され、吉田洸二監督は大会中の欠場の見通しを示していた。
菰田はこの日、試合前の練習で補助役を務め、ボールのカゴをかついでノッカーに手渡した。試合中はベンチの最前線に立ち、仲間に声をかけた。左手首には包帯が巻いてあり、守備から引き揚げてきた選手を右手でタッチして出迎えた。試合後は笑顔を浮かべて整列し、校歌を斉唱した。
菰田は診断名を聞いたときの気持ちを「骨折じゃないことを願ってたんですけど、骨折で。本当に悔しかった」と振り返った。吉田監督からは「あまり無理しないで夏のために」と言われたといい、自身のプレーは「夏には絶対に間に合わせたいので、5月の途中くらいからできるようにしていきたい」とリハビリ専念に切り替えた。
試合中は主将として「出られない立場なので、どう声をかけてチームに流れを持っていくかというのは本当に大事だった」と勝利に集中。その通りに逆転勝ちし「菰田が出ない分、と全員が力が入ったのかなと思うが、後半はいつもの山梨学院っぽい攻撃もできたので本当によかった」と仲間の活躍を喜び、「本当に全員にありがとうと」と感謝した。
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