ソフトバンクの4番が貫禄の一発 「このシリーズでは“いい方の山川”が出ている」と野田浩司氏

 「SMBC日本シリーズ2025、阪神1-2ソフトバンク」(28日、甲子園球場)

 ソフトバンクがモイネロから藤井-松本裕-杉山とつないで僅差逃げ切り、対戦成績を2勝1敗とした。デイリースポーツウェブ評論家の野田浩司氏は四回に同点本塁打を放った山川の存在を再評価。「今シリーズでは“いい方の山川”が出ている」と語り、4戦目以降の阪神投手陣の山川対策に注目した。

  ◇  ◇

 ソフトバンクはミスの多い試合だったが、投手陣の踏ん張りで何とか凌ぎきったね。阪神の残塁が11個。これだけ見ても相当苦しかったことが分かる。

 モイネロが先発した試合は絶対に落とせない。そんな思いは間違いなくソフトバンクベンチにあったはずだ。相手先発は才木でロースコアの展開が予想される中、2失策と捕逸がありながらも競り勝ったのは大きい。

 いくつかのピンチの中でも六回と七回は、かなり厳しかった。

 六回は四球で出した森下に、モイネロのモーションを完全に盗まれたような盗塁を決められ無死二塁。次打者は佐藤だったが、カウントが3-1になったところで敬遠した。

 不利なカウントではあるが、投手の立場からすると、いくら4番でも無死でもあるこの状況で、無条件で塁を埋めるには抵抗があるものだ。しかし、そのあとを抑えたモイネロはさすがだった。

 七回は藤井にスイッチした途端、先頭の小幡を山川の失策で出塁させた。その後、小幡の盗塁に海野の捕逸が重なって一死三塁となったが、ここから近本、中野をフォークで連続三振に仕留めたのも見事だった。

 守りでミスをした山川だが、四回に放った中越えの同点アーチは4番の存在感を示す貴重な一撃だった。この一発は効いた。福岡での第2戦でも本塁打と二塁打で5打点をたたき出しているからね。最長でも7戦の短期決戦。阪神からすれば、本塁打王を何度も獲っている怖い男を乗せてしまったかもしれない。

 (ソフトバンクは六回表、一死二塁から柳町の右越え二塁打で勝ち越し点を奪い、そのまま得意の継投策で逃げ切った)

 今年の山川は2軍で調整する時期もあり本調子からは遠かったはず。日本ハムとのCSではサヨナラ打を放ったものの、このシリーズの初戦はスタメンから外れていた。

 ただ、その初戦の九回に代打で出場し、石井から四球を選んだ打席ではタイミングが取れていたようで、打てそうな“雰囲気”は出していた。

 いい時の山川は右方向へも大きな当たりを飛ばすし、この試合のようにセンターへの飛球がフェンスを越えていく。一度でも乗せてしまうと、手がつけられなくなるタイプだ。悪い時の山川は強引さが表に出て、引っ張ろうとしてゴロになるケースが増える。

 シリーズでは“いい方の山川”が出ているね。ソフトバンクは近藤の体調に不安があるだけに、山川がシリーズのカギを握ると思う。4戦目以降、この山川に対して阪神投手陣がどう対応し、抑え込むか。そこに注目したい。

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