県岐阜商・横山 ハンディ乗り越え滋賀でも観客魅了 「盛り上がってくださって甲子園もあんな感じだったなと」
「国民スポーツ大会・高校野球・準決勝、山梨学院10-4県岐阜商」(30日、マイネットスタジアム皇子山)
準決勝2試合が行われ、県岐阜商(岐阜)は山梨学院(山梨)に4-10で敗退した。生まれつき左手指欠損のハンディを背負いながら今夏甲子園4強入りに貢献した横山温大外野手(3年)が高校野球最終打席で2点適時打を記録。高川学園(山口)は仙台育英(宮城)に5-4で勝利した。決勝は10月2日に行われる。
県岐阜商・横山は滋賀の空に快音を鳴らし、高校野球最終打席で有終の美を飾った。場内から万雷の拍手が注がれる中、ヘルメットを取って呼応。ひと夏で人生を一変させた球児であることを物語る光景だった。
8点を追う七回無死一、二塁。金属バットを右手一本で豪快に振り切り、右中間を破る適時二塁打を放った。ヘッドスライディングで三塁を狙うも憤死。それでも、鋭い打球に観客は思わずどよめき、今夏の甲子園さながらの、はつらつプレーで魅了。「盛り上がってくださって甲子園もあんな感じだったなと思い出しました」と無邪気な笑みをこぼした。
生まれつき左手指欠損のハンディを抱えながらも、今夏甲子園は外野の主力として5試合に出場し5安打3打点を記録。「(ハンディがあっても)こうやってできるんだというのを見せるためにやってきた」という言葉通り、多くの人に勇気を与えた。
今後は大学で野球を継続する。「頑張って活躍してもっともっと上の舞台でも活躍できるように」。これからも白球を追い続け、道を切り開いていく。





