「横浜のセカンドの子、すごい」 元DeNAヘッドコーチが称賛した横浜のプレー「だから連覇が狙える」も「それに勝った県岐阜商もすごいよ」

 高木豊氏
 19日の県岐阜商戦、ピンチで二塁手の奥村凌大(左)から声をかけられる横浜・織田翔希(撮影・中田匡峻)
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 元DeNAヘッドコーチの高木豊氏が20日、自身のYouTubeチャンネルを更新。19日の全国高校野球選手権準々決勝について解説した。

 甲子園史上稀に見る大激戦になった県岐阜商-横浜戦については、両校を称賛。延長タイブレークの末、8-7で勝った県岐阜商を「とんでもない試合をした。勝負に関してひるんだところがなかった。自信があったんだろうな。自分がやってきたことに対しての自信というか誇りというか、そういうもので戦った」と大本命の春センバツ王者を撃破した戦いぶりをほめた。

 特に3点を追う十回の攻撃は「横浜もあんなにガンガンくるとは(思わなかったのでは)」。タイブレークの無死一、二塁から強攻策を執り、宮川の中前打で満塁。ここで6番・小鎗が中堅左を破る走者一掃の同点二塁打を放ったが「3点取るのでも2点取るのでも、(バントで)送っておいて。ヒットは必ず1本はいるわけだから、追いつくには、(バントで1死二、三塁にして)2点を1本でかえして、そのランナーで同点にすると思った。ガンガンいくもんな。それで3点取っちゃうから。でもガンガンいった。一気に逆転してやるというような。すごい、すごい」と絶賛した。

 一方で横浜の守備についても言及。内野5人シフトを繰り出すなど大きな話題を呼んだが、高木氏が注目したのは九回2死満塁で二ゴロを処理し、二塁封殺でアウトにした二塁・奥村凌の守備。「横浜のセカンドの子、すごい。見えてるよ。一塁手が飛びだして二塁手が捕って満塁で。二塁に投げてアウトにした。普通なら投手が一塁ベースカバー来るかなとか、いろいろ思うが、スパンとあきらめて二塁に投げる。状況が見えてないと。おそらくスローモーションで見えていた。あそこらへんがセンス」と衝撃を受けた様子だった。

 その上で横浜について「だから連覇が狙える。全国から優秀な選手が集まってチーム内で競争があるのと、野球をよく教えてる。(あの場面は)3パターンくらい考えていたと思う。捕って普通に投げる。一塁が出てたらカバーに来た投手に投げる。両方来なかったら二塁に投げる。そういう予備知識があったと思う。じゃないとできないし、そういう集団だと思う。遊撃手だってこっちに来ると思わないから。洗練されてる」と熱弁。「それに勝った県岐阜商もすごいよ。一体感がすごいな。失敗を失敗としない。失敗を誰かが助ける素敵なチーム」とあらためて称賛した。

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