仙台育英・吉川「仲間のために」投げきった151球 支えてくれた仲間と先生に感謝 涙腺決壊、必死ヘッドスライディングも

 「全国高校野球選手権・3回戦、沖縄尚学5-3仙台育英」(17日、甲子園球場)

 アルプス席に一礼した仙台育英(宮城)の吉川陽大投手(3年)は、膝から崩れ落ちた。支えられてここまで来た。だからこそ、仲間の姿にとめどなく涙がこぼれた。「まだまだ仲間と野球がしたかった…」と目頭を押さえながら、声を震わせた。

 2点を追う延長十一回2死で打順が回ると、涙腺が決壊した。「負けている展開で、打力に自信のない自分を打席に立たせてくれた須江先生への感謝と、仲間の顔が思い浮かんできて」。最後は二ゴロ。必死のヘッドスライディングの後は、しばらく起き上がれなかった。

 同点の延長十一回、味方失策から2点を献上。151球の熱投は報われなかったが、沖縄尚学・末吉と演じた投げ合いは色あせない。「本当に粘り強い投球を見せてくれた。自分も粘り強い投球で末吉くんに勝つぞという思いがあった。本当にいい経験させてもらいました」と実感を込めた。

 終盤のピンチでは内野陣に「おまえならできるから」と激励され、力になった。「いろんな迷惑をかけてきたのに、自分をここまで成長させてくれた仲間がいた。その仲間のためにずっと投げていた」。試合前日の野球ノートには「仲間のために投げる」と決意を記した左腕。周囲のサポートがあったから、強豪校のエースを務められた。

 今後の進路は「須江先生と話して決めていきたい」と語ると、改めて吐露した。「仙台育英じゃなかったら、頑張れてないと思います」。かけがえのない3年間を、次なる舞台につなげていく。

 ◆吉川陽大(よしかわ・あきひろ)2007年12月28日生まれ、17歳。広島県生まれ。左投げ左打ち。175センチ、73キロ。神奈川県横浜市で育ち小学3年時から茅ケ崎エンデバーズで野球を始め、茅ケ崎中では横浜都筑シニアに所属。仙台育英では2年春からベンチ入り。50メートル走6秒7、遠投90メートル。最速147キロ。

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