北海・森 自己最速147キロ 甲子園1年生最速あと1キロ 世代No.1投手目指し「5回、甲子園に出たい」

 「全国高校野球選手権・1回戦、県岐阜商6-3日大山形」(11日、甲子園球場)

 伝説の始まりにしてみせる。北海・森健成投手(1年)は潤んだ瞳で真っすぐに未来を見つめた。「世代を背負う投手になりたい」。入学から4カ月の16歳が聖地に確かなインパクトを残した。

 身長170センチと小柄ながら躍動感たっぷりのフォームで、初回から自己最速を3キロ更新する147キロを連発。甲子園では2005年夏の大阪桐蔭・中田翔(中日)の146キロを超え、09年夏に帝京・伊藤拓郎(元DeNA)が記録した1年生最速148キロに迫る数字をたたき出した。「狙ったわけではないですけど、ブルペンから手応えはありました」。だが、課題の立ち上がりを捉えられ3回2失点。ホロ苦いデビュー戦となり「すごく悔しい」と唇をかんだ。

 それでも平川敦監督(54)は「攻撃の打順の巡りを考えて交代になったが、もう少しいかせたかった。力は示してくれた」とたたえる。

 右腕には座右の銘がある。「獅子搏兎(ししはくと)」-。中学時代に所属した札幌東シニアに、OBの阪神・茨木が寄贈した横断幕に記されていた言葉。「百獣の王でもウサギを捕まえるには全力を尽くす」ことから「どんな小さなことでも全力で取り組む」という意味がある。ゴミ拾いなど生活面から体現。茨木からは「良い球を投げてたね」と声をかけてもらったこともあるという。

 「地元の高校で日本一になりたくて来ました。目標は3年生で155キロを超えること。5回、甲子園に出たい」。ビッグになって聖地へ戻るべく、北の大地で爪を研ぐ。

 ◆森 健成(もり・たけなり)2009年7月31日生まれ、16歳。北海道出身。右投げ右打ち。170センチ、73キロ。小学2年時から北白石ワイルドナインで野球を始め、北白石中では札幌東シニアに所属。北海では1年春からベンチ入り。50メートル走6秒7、遠投100メートル。投球スタイルの理想は西武の平良。

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