東海大相模・菅野が8回完投星 祖父は巨人長野ら育てた鹿島学園の鈴木監督 聖地で再会へ激戦神奈川を制す
「高校野球神奈川大会・5回戦、東海大相模9-2法政二」(20日、サーティーフォー保土ケ谷球場)
連覇を狙う東海大相模が8回コールド勝利で8強入り。139キロ左腕の菅野(かんの)悠投手(3年)が完投で流れを作った。
祖父との約束を果たすべく、堂々と左腕を振った。菅野が公式戦2度目の完投でけん引。「(捕手の)佐藤を信じて、自分の持ち味を出せました」。大粒の汗をかきながら、淡々と振り返った。
四回まで2安打と相手を寄せ付けず。五回には2失策が絡み2失点したが、心が乱れるどころか、ギアが上がった。「いつも守備に助けてもらってばかりなので、今度は自分が助けようとスイッチが入りました」。六回以降は再びゼロを並べ8回自責0。打席でも2安打2打点と貢献した。
祖父は、日大監督として村田修一(DeNA野手コーチ)や長野久義(巨人)を育て、現在は茨城・鹿島学園を率いる鈴木博識監督(75)だ。初戦の登板後には「テイクバックの腕の通りが良くて制球がまとまってるぞ」と連絡があったといい「自分を一番知ってくれている人。野球の礎」と尊敬の思いを明かした。
2015年の全国制覇を見て憧れた東海大相模から誘いを受け、進学を即決。「祖父は内心、自分の高校に来てほしかったかもしれないですけど、最後は後押ししてくれた」と明かす。支えてくれた祖父と甲子園で再会するべく、激戦神奈川を制す。
◇菅野 悠(かんの・ゆう)2007年9月24日生まれ、17歳。栃木県出身。178センチ、78キロ。左投げ左打ち。小学1年時に城東クラブで野球を初め、小山第三中では栃木下野シニアに所属。東海大相模では1年秋からベンチ入り。50メートル走6秒3、遠投100メートル。





