ソフトバンク・前田悠 待望プロ初星 堂々6回無失点 六回ピンチ「やってやろう」首位打者・村林斬り三重殺
「楽天3-5ソフトバンク」(13日、楽天モバイルパーク)
堂々の投げっぷりで待望のプロ初勝利を手にした。高卒2年目の左腕、ソフトバンク・前田悠が今季初登板初先発で6回4安打無失点。チームの連敗も3で止め「ようやくプロ野球生活がスタートした1日。もっともっと勝っていけるように」と笑った。
真っすぐを軸に変化球をちりばめる冷静な投球が光った。5-0の六回は連打を許して無死一、二塁のピンチを招いたが、打席にリーグ首位打者の村林を迎え、にやりと笑った。「相手の応援が大きくなり、めちゃめちゃ楽しめた。やってやろう」。思いを乗せた初球の直球で三ゴロを打たせ、チームとしては2014年以来となる三重殺で切り抜けた。打線も4試合ぶりの得点で援護するなど、攻守で手厚いサポートを受け「本当に感謝です」と初々しい笑みを見せた。
大阪桐蔭高からドラフト1位で昨年入団。同年10月の1軍デビュー戦は3回6失点でほろ苦い形だった。「昨年は1軍を意識しすぎて失敗したので、2軍でやってきたことを出すことを意識した」。精神面も冷静に制御し初星につなげた。
未来のホークス投手陣を担うべき逸材の初勝利に小久保監督も賛辞を贈った。「立派ですよ。(六回は)トリプルプレーで抑えるあたりが(運を)持っているやつだと思った」と新たなスター候補の節目を喜んだ。
◆前田 悠伍(まえだ・ゆうご)2005年8月4日生まれ、19歳。滋賀県出身。179センチ、80キロ。左投げ左打ち。投手。大阪桐蔭から23年度ドラフト1位でソフトバンク入団。ドラフトでは外れ1位ながら3球団が競合。プロ初登板初先発は24年10月1日・オリックス戦。今季ウエスタンは11試合で5勝2敗、防御率1・07。




