東海大・大塚 先制2ラン含む3安打2盗塁 今秋ドラフト指名へ猛アピ 遊撃守備でも軽快な動き「勝ち上がることが一番」

 「全日本大学野球選手権・1回戦、東海大6-2青森大」(9日、東京ドーム)

 開幕して1回戦6試合が行われ、2022年以来3年ぶり出場の東海大が6-2で青森大を下して初戦を突破した。今秋ドラフト候補の大塚瑠晏内野手(4年・東海大相模)が先制2ラン含む3安打2打点と躍動。北海学園大は5-4で上武大を下し、1979年以来46年ぶりの白星を挙げた。奈良学園大、仏教大なども2回戦に進出した。

 東海大の主将・大塚は高々と右拳を突き上げてダイヤモンドを一周した。身長170センチの小柄な体から飛び出した会心のアーチ。「スタンドまでいかないと思ったんですけど、伸びてくれてよかった」。当然、東京ドームにフォローの風は存在しない。自力でスタンドまで白球を運び、抜群のパンチ力を見せつけた。

 初回1死二塁。追い込まれながらもカットボールを強振して右翼への先制2ランをマークした。「いろんな方々がホームランを打って一周してきた。その気持ちが少しわかった気がする」と東京ドームでの一発に酔いしれた。三回1死では一塁強襲安打を放つなど3安打を記録。2度二盗を決めるなど快足も示した。

 遊撃守備では軽快な動きで6度打球を処理。走攻守で能力の高さをアピールし、視察した阪神・平塚スカウトは「対応力もあって打席の内容もいい。(守備は)一歩目の速さ、正確さ、身のこなしもいい」と評価した。

 主将を務めた東海大相模時代は3年春のセンバツで優勝するも、急性胃腸炎のため準々決勝から決勝までベンチ外。同夏はチーム内に新型コロナウイルスがまん延したことで、県大会準々決勝で辞退となった。それでも、当時の恩師で現創志学園の門馬敬治監督(55)にもらった「一日一生」の言葉を胸に、「野球以外の生活を大事にしよう」と腕を磨いた。その努力が高校時代に恵まれなかった全国舞台での躍動につながった。

 進路はプロ志望で「(今大会は)アピールの場。勝ち上がることが一番」と大塚。全国から集う猛者を相手に実力を証明してみせる。

 ◆大塚 瑠晏(おおつか・るあん)2003年10月26日生まれ。21歳。栃木市出身。170センチ、74キロ。右投げ左打ち、内野手。栃木南小1年からあわのスポーツで野球を始め、栃木南中時代は小山ボーイズでプレー。東海大相模では1年夏からベンチ入りし、2年秋からレギュラー。東海大では2年春からベンチ入り。リーグ通算3本塁打。

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