中日・井上監督 リクエスト後に異例のシーン アグリーメントに「異議を唱えた者と監督は試合から除かれる」退場覚悟の訴え

 「ヤクルト2-1中日」(27日、神宮球場)

 中日が痛恨の連敗。八回、川越が右翼ポール際へ本塁打性の打球を放ち、井上一樹監督がベンチを出てリクエストを要求。判定は覆られなかった中、異例のシーンが繰り広げられた。

 協議中、ビジョンでリプレー検証の映像が流された。打球が右翼ポール上部を通過する度に中日ファンから大歓声がわき起こっていた。しかし、結果はファウルで判定は覆らず。ここでベンチの井上監督はグラウンドコートを脱ぐ仕草を見せながらベンチを出てきた。

 球審に言葉を発し何かを確認。中村三塁ベースコーチが止めに入る形でベンチに戻ったが、怒りは収まらなかった。リクエスト導入後、判定が確定した後に指揮官がベンチを出て抗議するのは異例だ。

 それもセ・リーグのアグリーメントにあるリクエストの項目「9・リクエスト行使における注意事項」の(5)に「リプレイ検証によって出たすべての決定に対して異議を唱えることは許されない。異議を唱えた者と監督は試合から除かれる」とある。

 それだけに裁定後、ベンチを出て監督が抗議するシーンはほとんど見られない。この日の井上監督は退場も覚悟した上でベンチを出たとみられる。それほど大きかったポール際の判定だった。

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