楽天・浅村は後輩たち明るく照らす大きな光 実は「熱」を持つ兄貴分
「楽天2-1日本ハム」(24日、楽天モバイルパーク)
楽天の浅村栄斗内野手(34)が24日、楽天モバイルパーク宮城で行われた日本ハム10回戦の一回に山崎から右前適時打を放ち、史上56人目、平成生まれの選手で初の通算2000安打を達成した。34歳6カ月での到達は史上7番目の年少記録。楽天在籍の選手が到達するのは、2015年の松井稼頭央以来で2人目。大阪桐蔭高出身者では初の達成となった。お立ち台では涙を見せるなど、苦しみながらもたどり着いた偉業となった。
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一見クールに見える浅村だが、実は「熱」を持つ兄貴分だ。今年2月。キャンプインして間もない頃、ドラフト1位・宗山(明大)ら新人選手を食事に誘った。またキャンプ終盤にも1軍に合流した小森を連れ出した。
新しい仲間の選手らが、どうすればチームに早く溶け込めるか。率先して動いた。シーズンが始まっても変わらない。なじみの焼き肉をほお張る夜があれば、ラーメン屋の一蘭に出かけることも。時にはコメダ珈琲にも行くというから驚きだ。
ある日、後輩から野球での悩みを打ち明けられた。浅村は言う。「一年間ずっと野球をする。ダメなことを引きずるんじゃなくて、次にどうするかを考えればいい」。失敗した経験に立ち返ることも大切だが、立ち止まってはいけない。前に進む道しるべを示した。
浅村栄斗。七つの明るい恒星で光る北斗七星のように、一番輝く人になってほしいと願いが込められ名付けられた。平成生まれでは初めてとなる2000安打到達者。浅村の持つ輝きは自身だけではなく、後輩たちをも明るく照らす大きな光だ。(デイリースポーツ・楽天担当・松井美里)





