楽天ドラ1宗山に恩師から辛口エール 広陵・中井監督「プロは活躍するところなんですよ」
「オリックス3-2楽天」(28日、京セラドーム大阪)
注目度が日に日に増す教え子へ、広陵の中井哲之監督(62)はあえて厳しい言葉をかけた。「まだ何もやっていない。プロは行くところじゃない、活躍するところなんですよ」。目指していた開幕スタメンの座をつかみ、プロ初安打&初打点も記録。プロとしての第一歩目を踏み出した楽天ドラフト1位・宗山塁内野手(22)=明大=に、名将が辛口エールを送った。
開幕前夜、宗山から電話がかかってきた。だが、節目を前にも変わらない。飛ばすゲキはいつも同じだ。「人を大事にせぇ、だけですね」。そして「まだ1打席も立ってないし、1球もさばいてない。甘い世界じゃないから。足元をしっかり見つめて、感謝を忘れんように頑張ってほしい」と背中を強く押した。
高校3年時には新型コロナで甲子園大会が中止になった、悲運の世代の一人。その経験があるからこそ、中井監督は「野球ができる喜び、人に対する優しさがついた世代」と言う。名門・広陵の主将を務め、「物静かだけど芯は強い。プレーや練習量で引っ張る子だった」。卒業時には「そういうレベルじゃなかった」宗山が明大を経て、5球団競合の末に開いたプロの扉。努力が結んだこれまでの日々は、今日という始まりの日につながった。(デイリ-スポーツ楽天担当・松井美里)





