ロッテ大逆転CSファースト突破 延長十回0-3から藤岡同点3ラン→安田劇的サヨナラ 4度目ウオーターシャワー

 10回、サヨナラ二塁打を放ち吉井監督(後方右)らナインから手荒い祝福を受ける安田(5)=撮影・開出牧
 10回、同点3ランを放ち、右手を突き出して走り出す藤岡(撮影・伊藤笙子)
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 「CSパ・ファーストS・第3戦、千葉ロッテマリーンズ4-3福岡ソフトバンクホークス」(16日、ZOZOマリンスタジアム)

 パ・リーグのクライマックスシリーズ(CS)はファーストS第3戦が行われ、2位ロッテが延長十回の末、3位ソフトバンクに4-3で逆転サヨナラ勝ちし、対戦成績を2勝1敗としてファイナルS進出を決めた。ファイナルSはセ、パ両リーグとも18日に開幕し、パは3連覇のオリックスが京セラドーム大阪でロッテと顔を合わせる。

 執念の一振りで捉えた打球は、幕張の夜空に高々と弧を描いた。3点を追う延長十回、藤岡裕大内野手が起死回生の同点3ラン。ベンチの前で待つナインの中に飛び込んだ。

 「負けるとは思わなかった。絶対に取り返すという気持ちでみんないたと思う。最高の形になってよかった」

 意地と意地のぶつかり合いとなった一戦には、とんでもない結末が用意されていた。両軍無得点の延長十回。沢村拓一が3失点し、ベンチからは笑顔が消えた。それでも諦めない。直後の攻撃で、先頭は代打・角中勝也。10球粘り、中前打で出塁。荻野貴司は三塁への内野安打と、必死に次の舞台への望みをつなぎとめた。

 ベテランがつくりだした好機を、藤岡がものにした。無死一、二塁。「絶対に振ろう」と感覚を研ぎ澄まし、初球を振り抜いた。打球は長い滞空時間の末、右中間席へ着弾。「投手が点を取られたら野手が取り返すしかない」。土壇場での同点劇に、何度も何度も拳を強く握り、喜びをかみしめた。

 最後は“サヨナラ男”が激戦にケリをつけた。2死一塁で打席に立ったのは今季3度、サヨナラを決めている安田尚憲内野手だ。「絶対この回で決める」と右中間を破るサヨナラ適時打。吉井理人監督から“スーパー安田”と呼ばれたヒーローは「まさか本当に打てるとは思わなかった。自分が一番びっくりしている」と、4度目のウオーターシャワーを浴びた。

 9月には4位に転落。発熱やけがでの離脱も多く、苦しい台所事情だった。それでも総力戦で勝ち進んできた。指揮官は「われわれはチャレンジャー。自分たちのできることを精いっぱいやってきます」。勢いそのままに、大阪へ乗り込む。

 ◆CSの延長サヨナラ突破 CSおよびパ・リーグプレーオフで、延長戦サヨナラ勝ちで勝ち上がりを決めたのは11年ファイナルS③戦ソフトバンク2-1西武(延長十二回)以来、2度目。

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