仙台育英ナイン 涙、涙も慶応選手に全員で拍手「グッドルーザーであれ」須江監督の教え体現 優勝インタビュー立って聞く

 決勝を終え、健闘をたたえ合う慶応(右)、仙台育英の両ナイン
 決勝で敗れ、がっくりとしながらアルプススタンドの応援団のもとに向かう仙台育英ナイン(撮影・北村雅宏)
 試合前、円陣を組む仙台育英ナイン(撮影・中田匡峻)
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 「全国高校野球選手権・決勝、慶応8-2仙台育英」(23日、甲子園球場)

 仙台育英(宮城)は連覇ならず、準優勝に終わった。

 試合後、湯田の目から涙がこぼれると、つられるように主将の山田、高橋からも悔し涙があふれた。一塁側のアルプス席には必死に笑って手をあげたが、ベンチへ戻っても涙が止まらなかった。

 それでも、相手の優勝インタビュー中は須江監督がベンチ前に出て手を前に組んで立ち、選手も立って相手の声を聞いた。そして、慶応の大村主将が「春負けてから仙台育英を倒そうと目標に立ててきた。漫画に描いたようなシナリオが、自分たちの時代が来ているんだと捉えて、絶対優勝してやろうと思いました」と語ると、育英ナインは涙をこらえながらも全員で拍手を送った。

 慶応とはセンバツで勝利し、今夏も地方大会前に練習試合を行った間柄。須江監督は慶応の森林監督に「おめでとうございます」と言葉をかけ、インタビューを受ける敵将に一塁ベンチから笑顔で拍手も送った。

 須江監督は報道陣の取材に「慶応がただただ強かった。完敗です。最高のベストゲームだった」と選手をたたえ、「人生は敗者復活です。この経験を次に生かします」と、“名言”も忘れず。

 優勝インタビュー中の育英ナインの態度にも言及。「負けた時に人間の価値が出るからグッドルーザーであれって宮城県大会の初戦の前の日に、負けた時に全力で相手に拍手をしてほしいって言ったらちゃんと返事をしてくれて。森林さんの挨拶の時、大村君や丸田君の時にずっとみんな拍手してたので、それは誇りですね。真の王者みたいになれる日が来たらいいですね」と、教えを体現した選手の姿に目を細めた。

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