「高校野球大阪大会・決勝、履正社３－０大阪桐蔭」（３０日、大阪シティ信用金庫スタジアム）

　大阪大会では履正社が大阪桐蔭を破り、４年ぶり５回目の甲子園出場を決めた。大阪桐蔭は今秋ドラフト候補・前田悠伍投手（３年）が先発。８回６安打３失点（自責２）で最後の夏を終えた。

　最後まで声を張り上げ、仲間を鼓舞した。高校最後の夏が終わり、大阪桐蔭の主将・前田は先頭で整列に並ぶ。もう一度立ちたかった甲子園のマウンド。大会３連覇を逃し、ベンチへ戻ると涙があふれ、何度も青いハンカチで真っ赤な目元を拭った。

　「決勝で投げる機会をみんなに作ってもらったが、自分が点を取られてしまって申し訳ない。一球一球、悔いのないように意識して投げていたが、打たれた球は甘くなった」

　ここまで登板１試合のみと体力を温存し、迎えた決勝。だが、八回を６安打３失点で降板。制球にも苦しみ、４四死球を与えた。

　今秋ドラフト上位候補の左腕。「（プロ志望届を出すかどうかは）まだ、分からない。上に向かってやっていきたい」と進路については明言せず。新たなステージをじっくり考える。