報徳学園 6年ぶり春1勝 堀“機動破壊”封じた 貴重な適時打&自慢の強肩走らせず

 4回、適時打を放つ報徳学園・堀(撮影・北村雅宏)
 4回、二塁にけん制球を投げる報徳学園・堀(撮影・伊藤笙子)
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 「選抜高校野球・2回戦、報徳学園7-2高崎健康福祉大高崎」(24日、甲子園球場)

 2回戦3試合が行われ、報徳学園(兵庫)が逆転勝利で初戦突破した。

 今秋ドラフト候補の堀柊那捕手(3年)が、チーム初の適時打に加え、“機動破壊”を掲げる高崎健康福祉大高崎(群馬)の足を封じるなど、攻守で奮闘。春夏の甲子園で3度の優勝を誇る名門が、春6年ぶりの勝利で3回戦進出を決めた。第2試合は山梨学院、第3試合は高知が3回戦進出を決めた。

 試合終了の瞬間、主将・堀は笑顔で整列に向かう仲間を出迎えた。逆転勝ちで6年ぶりのセンバツ白星。チームの大黒柱が、“機動破壊”を掲げる高崎健康福祉大高崎に一度も走らせず、試合の主導権を握らせなかった。

 「緊張したけど、楽しかったです。全員まだ本来の動きではないんですけど、途中からはしっかり報徳らしい守りとつなぎの野球ができた」

 初回に先制されたが、焦りはなかった。1点を追う二回に3度の押し出し四球で2点のリードに成功。四回には2死一、二塁から自らの右前適時打で追加点を奪い、勝機を高めていた。

 試合の流れを渡さないためにも、常に警戒していた相手の機動力。一塁走者がいる場面ではカーブを投げないことを投手と決め、イニング間の送球練習も手を抜かなかった。「送球が安定しなくて刺せなかった」と反省するが、一塁、二塁走者をけん制するなど、隙を与えなかった。

 報徳ナインの強みは結束力だ。チームの合言葉は「タイタンズ」。大角健二監督(42)のすすめで、大会前には高校のアメリカンフットボール部が人種の壁を越えて結束していく様子を描いた映画「タイタンズを忘れない」を鑑賞し、士気を高めたという。

 一丸野球で、大角監督に届けた甲子園初勝利。これでセンバツでは33勝目となり、単独8位に。「日本一を目指すのは当たり前だと思うので、まずは次をしっかり勝ちきれるようにやっていきたい」と堀。“逆転の報徳”が春の頂点に向けて順調に走り出した。

 ◆堀 柊那(ほり・しゅうな)2005年7月16日生まれ。17歳。兵庫県神戸市出身。179センチ、79キロ。右投げ右打ち、捕手。小学3年の時に西須磨シーホークスで野球を始め、鷹取中では兵庫夙川ボーイズに所属。報徳学園では1年夏からベンチ入り。50メートル走6秒1。遠投100メートル。

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