天理 生駒の思い背負って奮闘も春夏通算80勝届かず敗退 主将・戸井はプロ志望明言

 海星に敗れ、涙ながらに引き揚げる天理ナイン。左手前は中村監督(撮影・高部洋祐)
 生駒が天理に送った横断幕
2枚

 「全国高校野球選手権・2回戦、海星4-2天理」(12日、甲子園球場)

 流した涙は悔しさだけではなかった。あと一歩及ばなかった勝利。天理(奈良)の主将・戸井零士内野手(3年)は「終わった時に3年間が思い浮かんだ。苦しいときもあったんですけど、仲間がいたからこそ甲子園でプレーできた」。夏50勝、春夏通算80勝はならなかったが、晴れやかな表情で聖地に別れを告げた。

 好守に阻まれた。2点を追う八回2死満塁では「相手が一枚上手だった」と二塁後方への飛球を二塁手にダイビングキャッチされ、4打数1安打に終わった。

 三塁側アルプスでは奈良大会決勝で戦った生駒の3年生15人が応援。コロナ禍でベストメンバーで戦えず、大敗したにも関わらず横断幕を贈ってくれていた。「自分たちの全力は伝わったと思います」。2学期に練習試合で再戦する相手にプレーで思いを届けた。

 チームを春夏甲子園に導いた主将。今後についてはプロ志望届を「出します」と公表。「野球だけではなく、いろいろ学ばせていただいた」と3年間の経験を生かし、次のステージを目指す。

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