日本文理の大型右腕・田中晴也をプロ12球団が視察 阪神スカウト「大きく育てていきたい素材」
「春季高校野球新潟大会・準決勝、日本文理5-2新潟明訓」(12日、長岡市悠久山野球場)
日本文理が新潟明訓を下し、決勝進出を決めた。プロ注目の日本文理・田中晴也投手(3年)は「3番・投手」で先発出場し、9回8安打2失点、10奪三振で完投。打っては2打数1安打2打点と貢献した。NPB12球団22人のスカウトが視察する中、自己最速タイの148キロを計測するなど、大器の片りんを見せた。
終盤まで力強い投球で明訓打線をねじ伏せた。最後は148キロの真っすぐで空振り三振。「自信のあるストレートで決めたかった。最後の1球に気持ちを込めてああいう形で終われたのはよかった」と振り返った。
バットでも魅せた。1-1の三回、1死三塁で勝ち越しとなる中犠飛。七回には1死三塁で中前適時打を放ち、「センター方向に強い打球でという形で犠牲フライとセンター前で打点を稼げたのはよかった」とうなずいた。
186センチ、92キロの体格から繰り出す最速148キロの真っすぐが武器の大型右腕。打撃にも定評があり、阪神・筒井スカウトは「(投手としては)駆け引きとかいろんな技術がついてくれば飛躍的に伸びる。先発で長いイニングを投げられるように、大きく育てていきたい素材。打撃も注目している」と期待値は高い。
チームは1月末から3カ月間、部内の不祥事により対外試合が禁止。その期間は紅白戦で実戦感覚を養うなどして、今大会に臨んでいる。14日の決勝では現時点で田中の登板予定はないが、「投げろと言われたらいつでもいける準備はしている。投げないのであれば打者でしか活躍ができないので、優勝を勝ち取るために回ってきたときには一振りで仕留めてチームに貢献できるようにやっていきたい」と力を込めた。


