「日本ハム１－２楽天」（３日、札幌ドーム）

　２－０の八回２死一、二塁。楽天・田中将は今川をフルカウントからワンバウンドのスライダーで空振り三振に仕留め、ほえた。１日までの７試合で５本塁打していた相手に制球を間違えず、「勝負どころはきっちりと理解しながら投げた」とさらりと言った。８回を散発４安打で三塁すら踏ませず３勝目を挙げ、首位のチームを今季初の５連勝に導いた。

　駒大苫小牧高時代を過ごした北海道で、節目の記録もクリアした。一回に先頭の中島を二ゴロとし、通算１５００投球回に到達。「縁のある北海道の地でそういう記録を達成できて非常にうれしく思う」と喜んだ。

　今季は開幕から５試合とも７回以上を投げて２失点以下と安定感が際立つ。この日は序盤に変化球をちりばめ、一転して終盤は速球で打ちとる場面が目立った。「特段良かった球はなかった。いろいろ工夫して、何とか立て直しながら投げた」と、加藤との投手戦で冷静に試合を組み立てた。石井監督は「球も強かったので攻めていってくれた」とたたえた。

　◆通算１５００投球回　楽天・田中将投手が３日の日本ハム（７）戦（札幌ドーム）で達成。プロ野球１８１人目。初登板は０７年３月２９日のソフトバンク戦。