楽天・田中将が激投7回1失点 「過去イチ」風速20メートル級暴風も延長十回劇勝呼んだ

 投げるたびに強風で帽子を飛ばされる先発の田中将(撮影・三好信也)
 飛ばされた帽子を塁審から受け取る田中将
 7回、代打・菅野を遊ゴロに仕留めガッツポーズ
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 「ロッテ2-3楽天」(26日、ZOZOマリンスタジアム)

 風には負けなかった。常時15メートル前後、時折20メートルにも迫る強風が吹き荒れる中で、楽天・田中将が7回を1失点と力投。自身に白星はつかなかったが、延長戦に及ぶ熱戦で勝利を呼び込む投球だった。

 「過去イチでした」。そう語るようにまさに大荒れの天候だった。投球すれば帽子が飛び、スタンドのゴミがグラウンドに入りゲームが止まる。テンポがつかみづらいマウンドで「一球一球しっかり投げていく」と集中力を保った。

 序盤は制球に苦しんだが、「各球種どういう動きをするとか、自分の中で取捨選択しながら投げた」と修正。「細心の注意を払いながら」と環境に対し、徐々に自分の感覚をすり合わせていった。

 中盤以降は直球、変化球ともにさえわたっり、終わってみれば7回を投げ、今季自己最多9つの三振を奪い、1失点にまとめてみせた。試合前に「マウンド上で戦う姿勢を見せる」と誓っていた通り、ピンチを脱した場面ではガッツポーズを見せるなど気迫を前面に押し出した。

 「しっかり最少失点でチームの勝つチャンスを残しながら投げられたことはよかった」。自身の勝利にはつながらなかったが、悪条件下で経験豊富な男はさすがのピッチングを見せた。

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