近江の監督「投げさせていいものか」死球後に葛藤 山田は「投げさせてくれたおかげ」

 7回を投げ、ベンチに戻る山田(左)をねぎらう近江・多賀監督(撮影・伊藤笙子)
 5回、死球を左足に受け、もん絶する近江・山田(撮影・伊藤笙子)
 治療を終え、6回の投球に向けベンチを出る近江・山田(撮影・伊藤笙子)
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 「選抜高校野球・準決勝、近江5-2浦和学院」(30日、甲子園球場)

 プロ注目の右腕、近江の山田陽翔投手(3年)は、延長11回170球を投じた。4試合連続完投でチームに勝利をもたらした。試合中には左足くるぶし付近に死球を受けた状態で投げていた。

 多賀章仁監督(62)は葛藤があったことを試合後にうかがわせた。「デッドボールを受けてからの気迫のピッチング。ベンチで涙が止まらなかった。球数もいってて、このまま投げさせていいものか。私が決断せなあかんかったんですが、気合の投球をしてくれ感動しました」。取材を受けるお立ち台では泣いていた。

 山田によると、死球後には捕手の大橋に「オレはいけるからいつも通りで大丈夫や」と言ったという。監督からも「大丈夫か?」と確認され、「いかせてください」と応じたと明かした。「投球に変化は全くなかったです。痛くないと言えば嘘になるかもしれないが、エースなのでマウンドを譲るつもりはなかった。少し色が変わっていたので、冷やして、テーピングで固定していった」という状況だった。

 「試合中、5、6回は手当を受けた」と話した山田は、監督からの「良く抑えてくれた」とのねぎらいに、「自分が抑えられたのは監督さんが投げさせてくれたおかげなので、『ありがとうございます』と返した」と振り返った。

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