星稜マーガード6回1失点、センバツ8強の壁、今度こそ越える
「選抜高校野球・2回戦、星稜6-2大垣日大」(27日、甲子園球場)
星稜のエース、マーガード真偉輝キアン投手(3年)が、1回戦(天理)で割れた右手中指の爪を苦にせず、6回5安打1失点。初回は「しっかり力入れて投げることができた」と2者連続三振で自己最速タイの141キロをマークし、その後はスライダーやカットボールなど変化球を駆使して試合をつくった。
爪は約半分が割れており、八回途中で降板した初戦後はブルペンに入らず、ほとんどキャッチボールもしなかったという。この日はマニキュアで固めてマウンドへ上がったが「特に痛みも違和感もなかった」と泰然自若を貫いた。
19年夏の甲子園の準優勝エース、奥川(現ヤクルト)に憧れ、故郷の沖縄から星稜へと進学。今大会で退任が決まっている林和成監督(46)へは「1戦1戦が最後になるかもしれない」と思いをかみしめる。「1年夏から使っていただいた。いろんな場面を経験でき、それが今生きている」と大舞台で実感している。
恩師との最後の聖地で、同校のセンバツ最高成績となる8強入りを果たした。過去3度は準々決勝で敗退。右腕は「その壁を越えられるようにしたい。もう1つ勝って歴史を変えたい。その勢いのまま優勝したい」と意気盛んだった。


