日本ハムを自由契約となり、楽天への入団合意が発表されていた西川遥輝外野手（２９）が２５日、オンライン上で入団会見を行った。年俸は日本ハム時代の２億４０００万円から１億５５００万減の８５００万円。大幅な減額となったが、野球ができることに喜びを感じ、恩返しの思いと共に新天地での再起を図る。（金額は推定）

　年俸６５％ダウンでの契約も、西川の表情は穏やかで希望に満ちあふれていた。１２月２日に日本ハムを自由契約となり、約２０日間の無所属期間を経ての楽天入り。「決まったときは本当にホッとしました」と、年内の新天地決定に安堵（あんど）した。

　今季は自身４度目の盗塁王に輝きながらも、１３０試合の出場で打率は・２３３に低迷。「本当にふがいないシーズンだった」と振り返る中で無所属となり「本当に不安でした。もしかしたら野球ができないんじゃないかというふうに、ちょっとネガティブな考えにもなったりしていた」。最悪の事態も頭をよぎった偽らざる心境を明かした。

　そんな中で届いた楽天からのラブコール。「石井監督に『これは運命なんだ』と言ってもらえた。これが僕の中では決め手でした」。指揮官からの強烈な一言で気持ちは一気に東北の地へと傾いた。

　チームにとっても実力者の加入は大きな追い風となる。西川を口説き落とした石井監督も「普通に見て一流の選手。そういう一流選手のプレーをしてくれれば」と期待し、背番号も１桁の「６」を与えた。西川自身も「石井監督を胴上げできればなと思います」と呼応。窮地で手をさしのべてくれた指揮官に、恩返しを果たす。