ヤクルト高橋 パパ初戦奮投でM3 価値あるドローで一歩前進

引き分けでマジックを3とし、スタンドのファンに手を振る(左から)山田、村上ら(撮影・田中太一)
7回無失点と好投した高橋(撮影・北村雅宏)
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 「阪神0-0ヤクルト」(20日、甲子園球場)

 セ界の頂点へ、意地と意地がぶつかり合った。息詰まる投手戦で価値あるドロー。ヤクルト・高橋奎二投手(24)が7回4安打無失点、8奪三振の快投。「アウェー感を自分の力に変えながら、いい投球ができた」。力投に胸を張った。

 自信をつかむ80球だった。阪神打線を相手に真っ向勝負。「体の状態もよかったので、いい結果になったのかなと思います」。優勝争いの重圧を快投で吹き飛ばした。

 五回に連打で無死一、二塁のピンチを背負った。山田がマウンドに駆けつける。仲間を信じて、投げた直球。小野寺はバスターを仕掛けてきたが右飛に抑え、後続も打ち取った。

 19日に登板した奥川から「ボールが乾燥して滑る」と伝え聞いた。甲子園を覆った冷え込んだ空気の中で、高橋は手に息を何度も吹きかけて対策。「中野さんに死球を当ててしまってから、特に多めに、ボールもこねながら意識しました」と適応した。

 10日に第1子が誕生したことを発表して迎えたパパ初戦。「いつもとは違う緊張感の中で、いい投球ができたのは自信につながっていくと思う」。価値あるドローで優勝マジックは「3」。本拠地Vへ加速する。

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