智弁学園 プロ注目・前川右京が見せた進化「チームを勝たせるために」コールドで初戦突破

 「高校野球奈良大会・2回戦、智弁学園11-1西和清陵」(16日、佐藤薬品スタジアム)

 昨秋の近畿王者で今春のセンバツにも出場した智弁学園が、西和清陵を5回コールドで下し3回戦に駒を進めた。

 プロ4球団が視察する中、ドラフト候補の前川右京外野手(3年)は「3番・左翼」で出場。初回無死一、二塁では、追い込まれてからの変化球をうまく右前へ運ぶ先制打を放った。四球で出塁した四回には「塁に出たので無駄にしたくなかった」と盗塁も成功。積極的なプレーでチームをけん引した。

 3月頃から不振が続き、センバツでは3試合で10打数2安打と苦しんだ。不振を脱却するべく、その後の奈良大会、近畿大会では1番や2番などさまざまな打順を経験。その結果、長打を期待される中でも“つなぐ意識”を強く持つようになったという。

 「もちろん自分が打てたら一番いいんですけど、ずっと打ち続けられるわけじゃないので。その中で、チームを勝たせるために何をすべきかということを意識して、走塁など細かい部分もおろそかにしたくないと思うようになった」と自らの変化を語った。

 視察したロッテ・三家スカウトも「打つとこは打って、見極めるところは見極めてという部分が見れた。長打が魅力の選手ですが、今日みたいに積極的に足を使う意識も伸ばしていってほしい」と、前川が見せた新たな一面を評価した。

 投手の層も厚く、この日は2年生の田辺涼介投手が4回を2安打1失点、6奪三振と力投。春の近畿大会はメンバー外だったが、少ない練習試合などで成長をアピールし背番号18をつかんだ右腕に、小坂監督も「能力は高いので控えめにならず強気でいってくれたら。(2枚看板の)西村、小畠に頼らず勝っていきたい」と期待を寄せた。

 投打ともに盤石な布陣を整えた智弁学園が、奈良を制して春夏連続の甲子園出場を目指す。

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