実家は季節料理の名店 調理師免許持つ拓大・川船がドラフト候補に投げ勝ち完投

 「東都大学野球2部、拓大2-1日大」(18日、大田スタジアム)

 最速150キロ右腕の拓大・川船龍星投手(4年・松本第一)が完投勝利で優勝に望みをつないだ。今秋ドラフト候補の日大・赤星優志投手(4年・日大鶴ケ丘)と投げ合い、9回4安打1失点。ここまで負けなしだった相手に土をつけた。

 「ピンチでしっかりギアを上げて」と七回1死二、三塁と八回2死二、三塁を無失点で切り抜けた。この日は最速149キロ。「強気でいきました。ゼロで抑えられてよかった」と、攻めの投球を貫いた。

 松本第一では牧秀悟(現DeNA)の1学年後輩として同部屋で過ごし、食物科では調理師免許を取得した。実家は長野・松本城近くで営業し、季節料理やそばが有名な「川船」。家業を継ぐことも想定していたが、声を掛けてもらったことで戦国東都でのプレーを選択した。

 3年夏に右肘じん帯を痛めた昨秋は2部リーグ戦で登板がなかった中、大学ラストイヤーで復活した。「僕で打たれたらしょうがない」とエースの自覚を背負い、2015年春以来の1部復帰へ腕を振り続ける。

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