ヤクルト・村上「僕がしっかりしないと」借金完済V2ラン!今季の3安打全部本塁打
「巨人0-2ヤクルト」(2日、東京ドーム)
手に残る確かな感触を信じ、願った。ヤクルト・村上宗隆内野手が打球の行方を静かに見守った。「青木さんや内川さんがいない中で、僕がしっかりしないといけない」。4番の3号2ランが投手戦に終止符を打つ決勝弾になった。
両軍無得点のまま、六回を迎えた。1死一塁で村上が打席へ。「小川さんが頑張っている。なんとか点数を取りたい」。仲間への思いが、力に変わった。
ここまで2三振と、巨人・野上の前に抑え込まれていた。それでもカウント1-1からの3球目。126キロのスライダーを見逃さず、右翼ポール際へとたたき込んだ。「感触もよかったので、すごくいいホームランになった」と振り返った。
今季は開幕から打撃不振に陥った。これまで放った3安打は全てが本塁打。持ち味の長打力は光ったが、テーマの一つである「確実性」からは遠ざかる一方…。打率も1割台へ。責務を果たせない日々に、苦しい表情ばかりを見せていた。
これでチームは開幕3連敗から、引き分けを挟んで3連勝で5割に復帰。村上は力を込める。「今日の一本を励みにして、明日からまた打ち続けたい」。21歳で背負う責任と自覚。強い覚悟で、チームを背負う。