天理・達 夏こそ日本一!将来の目標・メジャーのため…覚悟の登板回避

 「選抜高校野球・準決勝、東海大相模2-0天理」(31日、甲子園球場)

 459球の熱投で4強へ導いた天理(奈良)の達孝太投手(3年)は準決勝のマウンドに上がることなく、ベンチで敗戦の瞬間を迎えた。だが、今秋ドラフト候補の目に涙はなかった。

 「この試合だけを考えるなら投げられた。でも、自分にはメジャーリーガーという目標があるので、ここで故障しては意味がない」

 将来を見据えた登板回避だった。29日の準々決勝・仙台育英戦後、左脇腹にわずかな痛みを感じた。「バント処理で滑った。可能性としてはその時」。試合中はアドレナリンで気付かなかったが、1回戦で161球、2回戦で134球、準々決勝で164球を投じた疲労も否めなかった。

 強いこだわりが自身を守った。1年夏に右肩を痛めた達は、両親にエンゼルス・大谷らも愛用する超音波治療器「ファジオアクティブ」と「ファジオソノ」をねだった。

 数十万円する高価な買い物だったが、整骨院でも信頼した先生にしか体を触らせない息子のこだわりを理解した母・るみさんは、「体が何より大事。ケガをしないためなら」と購入を決意。達は今大会も“マイ治療器”を宿舎に持ち込み、入念なケアを行った。

 「得たものはない。課題ばかりだった」と振り返った右腕。厳しい評価は自身を奮い立たせるため。悔しさを糧に、夏こそ決勝のマウンドで成長した姿を見せる。

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