神戸国際大付・阪上 亡き祖母に誓った「自分らしく」 ほろ苦2度の聖地先発マウンド

 「選抜高校野球・2回戦、仙台育英13-5神戸国際大付」(25日、甲子園球場)

 聖地で2度の先発マウンドは、いずれもほろ苦い思い出となった。今秋ドラフト候補の最速145キロ右腕、神戸国際大付(兵庫)の阪上翔也投手(3年)は「自分らしく」と刺しゅうを入れたグラブを何度も胸に抱えた。

 1回2/3を1失点で降板した北海戦に続き、この日も先発を任された。しかし、秋に痛めた右肘の不安が消えず、直球は140キロどまり。1回2/3を4失点で降板し、「今回も途中降板。背番号1を着けているのに申し訳ない」とうつむいた。

 母・万希さん(53)が「弱音を吐かない子」という阪上は、中学入学と同時に兵庫県の親元を離れて、和歌山県の祖父母宅に下宿。日本ハム・西川遥輝らを排出した強豪「打田タイガース」で監督を務める祖父・平松弘次さん(77)の下で野球に打ち込んだ。祖母・千恵子さんが食事の世話など母親代わりで支えてくれた。そんな祖母の好きな言葉が「自分らしく」だった。

 甲子園での勇姿を見せるはずだったが、千恵子さんは昨年12月に急性大動脈解離のため74歳で死去した。「おばあちゃんは応援してくれていたと思うが、自分の力を出せなかった。レベルアップしたい」。夏はきっと、活躍する姿を天国へ届ける。

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