「オープン戦、楽天３－２ロッテ」（９日、静岡草薙総合運動場硬式野球場）

　８年前に地元を包んだ歓喜－。次は自身もその輪に加わる。楽天・岸が今年２度目の実戦で先発し、５回２安打１失点で順調な調整具合を見せた。１１日には東日本大震災から１０年を迎える。宮城県出身の右腕は「近づくから特別思うことはなく、ずっと思っています」と被災地を思いやる姿勢を見せた。

　楽天が日本一になった２０１３年は西武に在籍。「対戦相手ながら、優勝することでこんなにも喜んでくれる方々がたくさんいるんだということを思った」と当時を回想した。

　その上で「チーム一丸となって、喜んでいただけるように頑張りたい」と決意。涌井、田中将、則本昂らと球界屈指の先発陣を形成し、Ｖへ導く準備を進めている。

　この日は、五回２死まで無安打投球を披露し「内容もそこそこ良かった」と満足顔。石井監督も「先発４本柱の中で一番良い調整ができている」と太鼓判。開幕２カード目の３０日・ロッテ戦での先発が濃厚だ。