「オープン戦、日本ハム１－４巨人」（７日、札幌ドーム）

　巨人軍史上でも歴史的な“快挙”が、現実味を帯びてきた。ドラフト５位・秋広（二松学舎大付）が「９番・一塁」で先発。自身オープン戦初の２安打を放って強烈な存在感を示した。

　力強い打球だった。二回２死一、二塁の場面でドラフト１位・伊藤から左前打。七回には中前に鮮やかに運んだ。巨人の高卒新人野手でオープン戦のマルチ安打は、０７年・坂本（１安打）ですらマークしていない。

　いずれも直球を捉え、原監督は「真っすぐが打てるようになって、というのが非常に重要」と語り「並ではないよね」と目を細める。打撃指導を行ってきた１８歳が苦戦しながら進化を続ける姿に「自分で、はい上がってきている」と評価した。

　２試合連続安打にもなり、猛アピールを続ける身長２メートル超の新人。６日・日本ハム戦で五回にオープン戦初安打を放った際、一塁手の中田から「『でけーから、近くにあんま来んな』みたいな（笑）。笑いながら言われました」と明かした。

　周囲の注目度も高まる中、「平常心でやれればいい」と秋広。高卒新人で開幕スタメン出場を果たせば、球団史上では１９５９年の王貞治以来、６２年ぶり２人目となる。ビッグな若武者が、偉業を達成する可能性は十分、ある。