高知中央が3位で四国大会へ 土佐塾の両投両打・寺田は悔し涙

 「秋季高校野球高知大会・3位決定戦、高知中央8-5土佐塾」(11日、春野運動公園野球場)

 終盤までもつれる展開の中、高知中央が八回に突き放して、2年連続2回目の四国大会出場を決めた。

 勝ち越し打を放ったのは1番・山下真輝内野手(1年)だ。八回、井上陽翔投手(1年)の右翼越えの三塁打で迎えた無死三塁の絶好のチャンス。「自分エラーで点を取られていたので、絶対取り返したかった」と、六回に犯した適時失策を取り戻す決勝打を右前に運んだ。

 10日の準決勝では明徳義塾に7回コールド負け。重兼知之監督が「何もできなかった試合」と振り返る完敗だった。試合後は監督の「明徳を見習おう」という号令の下、バットを短く持ってライナーを打つ練習を繰り返した。この日4安打4打点の4番・八山滉人内野手(1年)も「引き寄せて逆方向へ」と、バットを短く持って結果を出した。

 「自分たちは3位校でシードはない。一つ一つ積み重ねていきたい」と山下。完敗で得た教訓と、負けられない重圧に勝利した経験を次の舞台につなげる。

 一方、“両投両打”の寺田啓悟投手(2年)を擁する土佐塾は初の四国大会出場を逃した。

 3番・遊撃でスタメン出場した寺田は、全打席左打席に入り、四回先頭打者として右前打を放った。

 投げては勝ち越された後の八回1死二塁の場面でマウンドに上がり、右投げで登板。初球で捕手が三盗を阻止、2球目で右飛と、2球で追加点を許さなかった。

 試合後は悔し涙を流した寺田。「今まで一番悔しい。すべてでレベルアップしたい」と、この悔しさを春以降にぶつけることを誓った。

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