ヤクルト・歳内 5年ぶり復活星!フォーク信じて7回0封「一番はホッとした」

 「DeNA0-2ヤクルト」(1日、横浜スタジアム)

 中秋の名月が明るく照らした。燕党の声援に、仲間たちのねぎらいに、ヤクルト・歳内がようやく笑えた。「いろいろな人に助けてもらって、ここまでこられた。感謝したい」。7回5安打無失点でつかんだ、再スタートの1勝だ。

 信じ続けた持ち球が導いてくれた。「フォークがなかったら、僕はプロに入れていない」。これまで歩んできた道のりは、最後まで裏切らなかった。

 最大のピンチは七回に訪れた。2死から連打を浴び、一、二塁。ここで代打・山下がコールされた。大きく息を吐く。バッテリーを組む西田を「信頼」し、自分を信じた。7球全球フォーク勝負。二ゴロに打ち取り、最後の「0」を刻んだ。

 感謝の思いが、突き動かした。阪神時代はケガに泣き、昨年戦力外通告を受けた。それでも言う。「治るのを待ってくれた」。野球を奪われず、続けられた日々。目標があり、夢があった。追いかける場所が見つかった。

 「香川はみんな河川敷とか公園で練習する感じで。こういう環境の中で、みんなドラフトにかかりたいという気持ちでやっているんだと知りましたね」

 仲間たちの希望になりたかった。気持ちのこもったNPB復活星。チームは連勝で5位浮上だ。「一番はホッとしました」。感謝と恩返しの新たな旅路へ。5年ぶりに見た勝利の景色は、無数の傘が美しく揺れていた。

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