プロ注目の弘前東・藤田 甲子園の土「フカフカ」阪神・木浪ら届けた“郷土愛”に感謝

 「高校野球青森大会・1回戦、弘前東7-0青森北」(15日、ダイシンベースボールスタジアム)

 並々ならぬ決意で夢を目指す。プロ注目で弘前東の4番・藤田青空(そら)捕手(3年)は1安打1打点。守っては背番号1の成田紘輔投手(3年)を7回完封へと導く好リードで、初戦突破を果たした。

 扇の要として役割を全うした。エース左腕の直球の出来をいち早く察知。「いつもよりストレートの質があまりよくなかったので。とりあえず打たせて取る感じで」と低め中心に組み立て、凡打の山を築かせた。打撃では四回2死三塁から左前適時打。「1本出たので安心した」と主砲の仕事もこなした。

 目標のプロ入りへ投手兼内野手から捕手に転向したのは今春のことだ。「やっぱり自分は肩が持ち味なので。それを生かすってなったらキャッチャーかなって」。マスクをかぶるのは小6以来。短期間で二塁送球は1秒84を計測するまで成長した。

 会場の粋な演出もかみしめた。ダイシンベースボールスタジアムを甲子園と同じ土で整備するため、青森銀行野球部の有志と青森県高野連が共同でクラウドファンディングを実施。同県出身の阪神・木浪らも賛同し、目標額を早々に達成して実現した。「すごいフカフカしていて、やりやすかった」と藤田。名前の由来通り透き通った笑みを浮かべ、充実感をにじませた。

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